シンガポールで釣りをしたいあなたに朗報です
シンガポールの水辺では、釣り禁止の看板をよく見かけますよね。
でも、皆さん、安心してください。
釣りが許可されているエリアもあります
私がシンガポールで、釣りをしようと思ったとき、情報収集に苦労しました。
そこで、
- シンガポールで釣りを始めたい人
- シンガポール旅行のついでに海外で釣りをしてみたい人
に向けて、この記事では
- シンガポールでの釣りルール
- 釣りができる定番スポット
- どんな魚が釣れるのか
などをシンガポール在住の釣り好きがご紹介します。
シンガポールでも釣りができます
シンガポールでも釣りをできる場所はあります。
許可されているエリアは大きく3種類あります。
- 海
- 一部の貯水池、河川の限られたエリア
- 釣り堀
まず、シンガポールで釣りをするのにライセンスは不要です。
釣りが厳しく制限されているのは、特に淡水です。
そのため、河川、貯水池、水路での釣りは基本は禁止で、一部のエリアでのみ許可されています。
禁止エリアで釣りをすると罰金はなんと最大24万円(3000シンガポールドル)。
こんなに厳しいのは、面積が狭いシンガポールにおいて飲み水が貴重な資源だからです。
飲み水の水源である貯水池、河川が汚染されないように守っているのですね。
観光地で有名なマーライオンがあるのは淡水の貯水池なので、マーライオン前では釣りができません(笑)
シンガポールの海釣りエリア
海釣りはシンガポールでも一番制限が少ないです。
シンガポールは、海に囲まれた島国なので、多くの釣りスポットがあります。
ただし、海辺でも
- 海に注ぎ込む水路、河川
- 釣り禁止の看板のあるところ
は釣り禁止です。
釣り禁止のところには下のような看板があります。
シンガポールの海で釣れる魚
シンガポールの海で釣れる魚は、
- 小型のアジ科の魚:Selar, Kuningなど
- 大型のアジ科の魚:Trevally。Sagaiとも呼ばれる
- ダツ:needlefish
- 太刀魚:Hairtail, Ribbon fish, Beltfish
- フエダイ科の魚:Snapper
- ハタ科の魚:Grouper
- クイーンフィッシュ:Queen Fish
などがメジャーです。
シンガポールで釣れる魚の英名、ローカル名、写真は、シンガポール国立大学のPicture Guide to Marine Fish Familiesが詳しく載っていてかなり参考になります。
下の写真はクイーンフィッシュです。(私ではないです)
クイーンフィッシュは、日本にはいない魚で、大物は独特の気品と貫禄があって美しいです。
出典: Instagram bbfafishing
海釣りエリア1:ベドックジェティ(Bedok Jetty)
Bedok Jetty (ベドックジェティ)は、イーストコーストパーク内にある海釣り公園スタイルの定番釣り場です。
沖に250mほど突き出したT字型の桟橋から釣りができます。
- 釣り場が広い
- 開放感があり気持ちが良い
- 魚影が濃く、小さくてもよければ何かは釣れる
- 柵があって家族連れでも安心
- 週末は、時間帯によってかなり混雑する
- 交通の便が悪い
Bedok Jettyの雰囲気、釣れる魚、アクセスについては「Bedok Jettyで何が釣れる?シンガポールの海釣り公園的スポットを紹介」に詳しくまとめています。
海釣りエリア2:マリーナサウスピア(Marina South Pier)
Marina South Pier(マリーナサウスピア)もYoutubeでよく紹介されている定番の海釣りエリアです。
こちらは桟橋ではなく、岸壁から釣るタイプです。
MRT駅から徒歩1分という抜群のアクセスなので、シンガポール観光のついでに少し海外での釣りを楽しみたいという方でも気軽に行けます。
- MRT駅から徒歩1分
- 混雑しないので探りながら釣り歩きやすい
- 根がかりが多い(捨て石が敷き詰められているため)
- 景観がイマイチ(都会の岸壁という感じ)
- 草地なため虫よけ必須
最寄りのトイレはMRT駅直結のMarina South Pier内にあります。
マリーナサウスピアで釣れる魚
Marina South Pierは、Bedok Jettyと違い、行けば何か釣れるというタイプではなく、探りながら釣り歩くか、エサ釣りで遠投してじっくり待つ釣り人が多い印象です。
私が釣ったことがあるのは、
ヒブダイ(Parrot fish)
デバスズメダイ(Blue green chromis)
どちらもよく水族館の熱帯の海コーナーにいるきれいな魚ですね。
他には、
- 小型のアジ科の魚:Selar, Kuningなど
- 大型のアジ科の魚:Trevally。Sagaiとも呼ばれる
- フエダイ科の魚:Snapper
- ハタ科の魚:Grouper
が釣れるようです。
参考Youtubeも貼り付けておきます。
出典: JIVES Fishing
マリーナサウスピア へのアクセス
MRTの赤ラインの終点駅Marina South PierのA出口から徒歩1分です。
A出口を出たら、Marina Bay Cruise Centre方面に歩いてすぐです。
海釣りエリア3:セントジョンズ島(St John’s island)
セントジョンズ島は、本島からフェリーでたったの30分で行ける南国の離島です。
シンガポールの本島にあるBedok JettyやMarina South Pierと異なり、南国ムード満点のゆったりとした時間が流れている島です。
- 南国の離島での釣りを楽しめる
- フェリーでたったの30分
- 島全体がすべて釣り場なので、混雑しない
- 短時間の釣りには向いていない(朝発~夕方帰りが無難)
- 現地で飲み物、食料が全く売られていないので、すべて持参する必要がある
セントジョンズ島内の様子、釣れる魚、ポイントについては、「シンガポールの離島で釣りはいかが?セントジョンズ島で日帰りリゾート気分」に詳しくまとめています。
セントジョンズ島へのアクセス
セントジョンズ島へは、Marina South Pierからフェリーで向かいます。
フェリーの乗り方、乗船料、時刻表については、「セントジョンズ島へのアクセスは?プチ船旅フェリー乗船レポート」に詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
そのほかの海釣りポイント
海に囲まれたシンガポールには、ほかにも海釣りポイントがいろいろ。
いくつか列挙しておきます。
今後さらに釣り場情報を追加していく予定です。
イーストコーストパーク(East Coast Park)
全長15kmの砂浜が広がるイーストコーストパークは、投げ釣りにぴったり。
家族連れでピクニックをしながらのんびりアタリを待つ地元民を多く見かけます。
海の先には大きなコンテナ船などが多数停泊しており、シンガポールならでは景色を堪能しながら投げ釣りを楽しめるでしょう。
とても広いビーチですので、あとで紹介するチャンギビーチパークより釣り人の密度が低く、釣り場選びには困らないでしょう。
上の写真ではきれいめな砂浜ですが、海が荒れた後は、海藻やゴミが大量に流れ着いているときもあります。
ちなみにこの記事でも紹介している海釣り公園「ベドックジェティ」は、このイーストコーストパークにあります。
イーストコーストパークへのアクセスは、バスか車がメインです。
でも、MRTのThomson-East Coast ラインがBayshoreまで延伸すれば、劇的にアクセスが良くなるはず(2024年中に開通予定)
チャンギビーチパーク(Changi Beach Park)
チャンギビーチパークは、チャンギ空港の北側、ジョホール海峡を望む場所にあります。
投げ釣りアングラーには人気のビーチで、上の写真のように釣り竿がずらりと並びます。
釣り場のマップは、シンガポール国立公園局のサイトにあります。
対岸にうっそうと緑が茂るウビン島が見え、イーストコーストパークの華やかな感じとはまた違う、どこか田舎っぽさというか、リゾート感があるのが魅力。
私は、イーストコーストパークよりチャンギビーチパークの雰囲気の方が好きです。
ビーチ目の前の狭いジョホール海峡を大きな船が通過するのを眺めながら釣るのも味わい深いです。
注意点は、釣り人の密度がイーストコーストパークより濃いですので、場所探しが大変かもしれません。
チャンギビーチパークは、砂浜からの投げ釣りがメインですが、満潮時は狭いですが柵付の岸からの小物釣りもできます。
アイゴを釣っている人をときどき見かけます。
ただしこの岸壁は、干潮のときは浅すぎて全く釣りができません。
チャンギビーチパークは、徒歩圏に釣具屋があるのもポイントです。
チャンギポイントフェリーターミナル(Changi Point Ferry Terminal)
チャンギビーチパークから徒歩圏にあるチャンギポイントフェリーターミナルにも釣りポイントがあります。
大都会シンガポールとは思えない、漁村に来たようなゆったりとした時間と風景が魅力のエリアです。
下の写真の左下白い柵エリアや、その対岸で釣り人を見かけます。
シンガポールでは、海に注ぎ込む水路での釣りは禁止ですので一瞬判断に迷いますが、海の扱いで政府公認の釣りOKエリアです。
下記のマナーを守って釣りを楽しみましょう。
チャンギポイントフェリーターミナルも徒歩圏に釣具屋があります。
ウッドランズジェティ(Woodlands Jetty)
ウッドランズジェティは、マレーシアつながるコーズウェイという橋のすぐ横にある全長400mの桟橋です。
沖に向かって伸びて折れ曲がるL字型の桟橋で、対岸のマレーシアまではたったの600m。
シンガポールからマレーシアを眺めながら釣れます。
混雑するベドックジェティと違って、ウッドランズジェティの釣り客は週末でもまばら。
空いているところで釣りたい人にはありです。
ここで釣れるのは、
- バラクーダ(オニカマス)
- クイーンフィッシュ
- サバのなかま
などです。
貯水池、河川での釣り(許可エリアでのみ可)
淡水での釣りは厳しく規制されていますので、注意が必要です。
淡水で釣りができるエリア
現在国内の貯水池または河川のうち、15カ所のエリアで釣りが認められています。
釣りが許可されているエリアの最新情報は、水源を管理する「シンガポール水道局 PUB公式サイト」に詳しく書かれています。
公式サイトから一例を引用すると、Jurong Lakeで釣りができるのは、下記のエリアです。
広い湖の中に3つも島があって面白そうですね。
と思いながらよく見ると、、、釣りができるところ、せっま!
なんと、
釣りができるところ=青色太線エリア+茶色四角部のみです。
せ、せまい、、、
他の貯水池や河川もこんな感じだったり、もう少し広かったり。
でも、貴重な水源で釣りをさせてもらえるだけでもありがたいですよね。
貯水池、河川での釣りルール
許可区域で遵守すべき規則
・許可区域内でのみ釣りが可能
・貯水池ではルアーのみ使用可能(エサ釣り禁止)釣り規則に違反した場合、最大3000シンガポールドルの罰金が科される
出典:シンガポール水道局 PUB公式サイト ※ナナフシ訳
3000シンガポールドル=約24万円の罰金です。
配慮すべき事項として挙げられているのは下記です。
・他人を傷つけないよう注意してキャストする
出典:シンガポール水道局 PUB公式サイト ※ナナフシ訳
・フライフィッシングは禁止
・同じ歩道を使う歩行者に道を譲る
・炭素鋼のマイクロバーブまたはバーブレスフックを使用する
・可能な限りキャッチアンドリリースする
・不要な糸、針、その他のごみはごみ箱に捨てる
・カワウソに遭遇した場合、危害を加えない
・子供は保護者同伴のこと
「カワウソに遭遇した場合~」という項目が何ともシンガポールらしくて好きです。
シンガポールの釣り堀
海、貯水池、河川以外で釣りができる場所として、シンガポールにはいくつか釣り堀がありますが、その中の1つをご紹介します。
パシリスタウンパークの釣り堀 「D’Best Fishing」
パシリスのPasir Ris Town Park内にある「D’Best Fishing」は、シンガポール最大でかつ一番有名だと私が思っている釣り堀です。
海に面していないにも関わらず海水の釣り堀で、バスではなく海水魚を釣ります。
この釣り堀では、
- バラマンディ:Barramundi
- サバヒー:Milk Fish
- ゴマフエダイ:Mangrove Jack
- ロウニンアジ:Giant trevally、GT
- マナガツオの仲間:Pomflet
- フエダイの仲間:Golden Snapperなど
- ハタの仲間:Grouper
などが釣れます。
私が見に行った時には、ちょうど魚を池に追加しており、活魚車から大量の大きな魚が放流されていました。
まだここで釣りをしたことはありませんが、動画を見ているだけでワクワクしてきます。
出典:SGFR
また、ここにはSure Catch Pondという、絶対釣れる池もあります(笑)
初心者向け入れ食いの池のことで、見ているとたしかに適度なペースで釣れていました。
ヒットしたときに竿から伝わる魚の生命感や、アドレナリンが放出されるあの高揚感を子どもにも味わせたいという場合にはかなりアリですね。
キャッチアンドリリース池以外は、釣った魚を持ち帰れます。
大物が釣れても処理に困る、、、という方には、魚をさばいて切り身にしてもらえる有料サービスがあるので安心です。
余談ですが、この釣り堀の目の前に、私のオススメのパシリスセントラルホーカーがあるので、釣り前後の食事にも事欠きません。
▷若者向けオシャレホーカー?パシリスセントラルホーカーセンターに行ってきた
釣り堀 D’Best Fishingへのアクセス
D’Best Fishingへは、MRTの緑ラインの終点Pasir Ris駅で下車し、徒歩で行けます。
チャンギ空港からは、タクシーで15分と近いので、旅行者の方も立ち寄りやすいです。
エビ釣り堀
手軽な釣り堀としては、エビ釣り掘もあります。
シンガポールでは、エビ釣りは人気レジャーのひとつで、家族連れ、カップル、学生などさまざまな客層でにぎわっています。
道具をレンタルできるので、手ぶらで気軽に楽しめるのも魅力です。
下の写真はジュロンにある半屋外タイプのエビ釣り堀。
ほとんどのエビ釣り堀が、このように屋根のついた半屋外タイプです。
水槽を取り囲むように座って、エビ釣り専用のロッドで釣ります。
釣ったエビは、無料でバーベキューグリルで焼いて食べるか、持ち帰りを選べるのがほとんどです。
下の写真は、ブギスのショッピングモール内にある屋内エビ釣り掘「Fish @Bugis+」です。
完全に屋内ですので、空調が効いていて快適です。
観光地ブギスのショッピングモールにあるので、観光客でも手軽に立ち寄れます。
エビ釣りと聞くと簡単そうなイメージですが、子どもでも釣れる一方で、アタリがあっても簡単には針にかからず、エビとの駆け引きは釣り好きでも楽しめる奥深さがあります。
そのあたりが、家族連れからエビ釣り専門の愛好家まで幅広く人気がある理由でしょう。
この他にもシンガポールにはエビ釣り堀がたくさんあり、店によって、
- 釣りながらアルコールや食事も楽しめる
- 24時間営業
- ロブスター、カニが入った池がある
など、さまざまな特色があります。
皆さんもぜひ一度挑戦してみてください。
シンガポールの釣具屋
シンガポールで釣りをするのに欠かせないのが釣具屋ですよね。
街を歩いていても釣具屋をあまり見かけませんが、実はシンガポールにも多くの釣具屋があります。
シンガポールの釣具屋については、「シンガポールの釣具屋ガイド。オススメ店からローカル店までを一挙解説」で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回ご紹介した釣りエリアの中でも、
- Marina South Pier
- パシリスの釣り堀「D’Best Fishing」
- ブギスのエビ釣り「Fish @Bugis+」
の3か所は、交通の便がいいので、海外旅行のついでに釣りをしてみたいという方でも行きやすいです。
<シンガポールでの定番海釣りポイント>
<シンガポールの淡水での釣り>
- 貯水池、河川、水路での釣りは原則禁止
- 違反すると最大24万円の罰金
- 釣りが許可されている区域は、現在15か所のみ。「シンガポール水道局 PUBのサイト」に最新情報あり
- エサ釣りは禁止
<シンガポールの釣り堀>
- 国内にいくつか釣り堀があるが、パシリス(Pasir Ris)にある「D’Best Fishing」が人気
- 手軽に楽しめるエビ釣りもおすすめ
コメント
はじめまして。
シンガポールに来て5ヶ月の29歳です。
とても参考になるので、来星前から色々とブログを拝見して勉強をさせて頂いておりました。
太刀魚を釣りに行きたいなと思っているのですが、シーズン等はあったりするのでしょうか?
もし、ご存知であれば、お時間ある際にご教授頂けますと幸いです。
小笠原さん
コメントありがとうございます。
私は夜釣りをしないので、太刀魚を釣ったことはないのですが、Bedok Jettyでは2月頃に夜釣りで太刀魚が釣れます。
太刀魚はシンガポールでは
・Ribbon fish
・Beltfish
・Hairtail
などと呼ばれます。
Youtubeで「ribbon fish bedok」で検索すると、雰囲気がつかめるので、ぜひチェックしてみてください。