多民族国家シンガポールの楽しみの一つが、いろんな国、地域の本格的な料理を手軽に楽しめることです。
シンガポールの中でも、中国にルーツのある中華系民族は人口の4分の3を占める最大グループです。
そのため、中華系の料理の種類も半端ないです。
そんな中華系料理のひとつ、「ビャンビャン麺」をシンガポールにあるローカル感満載の街、トアパヨの名店で食べてきました
ビャンビャン麺とは?
ビャンビャン麺と言えば、料理そのものよりも、あまりに難しい漢字の方が有名かもしれません。
一番画数の多い漢字とも言われているビャンビャン麺の漢字がこちら。
漢字と言うより、アートです。
美しさすら覚えます。
ビャンビャン麺は、中国の西安地方で食べられている麺料理で
- 超幅広の手延べ麺
- 麺の上に刻んだ野菜、肉をのせる
- タレにからめて食べる
が特徴です。
日本では、セブンイレブンでビャンビャン麺が地域限定発売されて、一時期話題になりました。
ビャンビャン麺の名店がある「トアパヨ」ってどんな街?
今回訪問した店があるのはトアパヨ(Toa Payoh)です。
トアパヨは、日本人駐在員ファミリーが比較的多く住むノベナの北東にある街です。
トアパヨに足を踏み入れると、シンガポールの観光地とはまた違った活気に気づきます。
この街は、シンガポール国民と永住者しか買えないHDBと呼ばれる公共住宅がほとんどです。
外国人が少なく、いつも地元民でにぎわっています。
ローカル感満載の街で、地元民に人気のローカルフードを楽しみたい方には、ぜひオススメの街です。
また、有名なドラゴンプレグラがあるのもこのトアパヨです。
ビャンビャン麺の名店「西安名吃」@トアパヨ
今回行ってきたビャンビャン麺の名店は、「西安名吃(Biang Biang Noodle Xi’An Famous Food)」です。
中国西安の名物料理を安く楽しめる店で、実はここに行くのは、今回が2回目。
前回食べていない料理もトライしたくなり、再訪しました。
「西安名吃」は、地元民に人気の店で、ピーク時には並ぶことも。
場所が少しわかりにくいのですが、MRTのトアパヨ駅に直結の建物の1階にあるフードコート「Food Alley」の一角にあります。
シンガポールで、ぜひ食べておきたい名店のビャンビャン麺
こちらが、「西安名吃」でメインのビャンビャン麺(チリなし)です。
ビャンビャン麺(3 in 1):6シンガポールドル(約480円)
このビャンビャン麺は、
- 2 in 1(トマト、卵)
- 3 in 1(豚肉、トマト、卵)
の2種類から選べ、違いは豚肉の有無です。
辛すぎると困るので、Non-Spicyでオーダーしました。
麺の上には、
- トマト
- 卵
- 肉
- ねぎ
- にんにく
- きくらげ
- きゅうり
がのっています。
麺はこの通り、コシのある手延べの超幅広麺。
でも実は、この店の麺は、一般的なビャンビャン麺より、これでもやや幅が小さめです。
写真映えを求める場合、物足りないかもしれませんが、食べやすさという点では、これくらいの方が好きです。
このビャンビャン麺を食べるときの注意が1点。
麺がとにかく長いです。
麺があまりに長いので、実質3~4本くらいしか入っていないと思います(笑)
麺を途中で噛み切るしかないのですが、麺がもっちもっちなので、結構なハードワークです。
小さなお子さんとシェアする場合は、食品用のはさみを持参したほうがいいかもしれません。
麺にからめるタレは、インスタント感はなく、具も一つ一つちゃんと作った手作りの優しい味がします。
優しい味なので口に入れた瞬間は、少しだけ物足りなさがあるものの、私が後日また食べたくなるのは、この店のビャンビャン麺です。
子供にも安心して食べさせられる味です。
これと対照的なのが、モールにある大手フードコートで食べるビャンビャン麺。
あちらは万人受けするややジャンキーな味です。
ビャンビャン麺以外の人気料理
「西安名吃」は、ビャンビャン麺で有名ですが、オススメはそれだけではありません。
西安名吃のメニュー表
こちらが西安名吃のメインメニュー表です。
ビャンビャン麺以外にも刀削麺などさまざまな麺料理があります。
西安の2大ソウルフードである
- リャンピ(涼皮)
- ロージャーモー:肉をはさんだサンドイッチ的な食べ物
や、サイドメニューもあります。
その中で、ビャンビャン麺以外に私が食べた料理をご紹介していきます。
リャンピ(涼皮)
西安のソウルフードのひとつであるリャンピ(涼皮)は、米粉でできた冷麺です。
リャンピ(涼皮):3.8シンガポールドル(約304円)
こちらもNon-Spicyで注文しました。
ゴマだれがないので、リャンピ好きからすると、
「そういうスタイルで来たかー」
と一瞬思いますが、一口食べてみるとやっぱりリャンピ。
この味は間違いないです。
でも、チリ無しで頼んでいるので、本場の人からすると、リャンピらしさの半分くらいしか楽しんでいないと言われそうです。
独特のつるっとした、のどごしのよい麺にやや酸味のあるタレが特徴です。
リャンピは、本場ではサイドメニュー的な扱いをされているようですが、十分メインを張れる存在です。
例えば、お母さんと幼児のお子さん2人なら、メインの麺1品とリャンピ1品でちょうどよい量だと思います。
トマト刀削麺
トマト刀削麺:5シンガポールドル(約400円)
おいしくないわけがないという具の組み合わせです。
日本人はみんな大好き(独断)、小さな子供にも安心の味です。
Handmade Thin Noodles
Handmade Thin Noodles(3 in 1):6シンガポールドル(約480円)
こちらもNon-Spicyでオーダーしました。
実は、一番初めに紹介したビャンビャン麺と具材、タレが同じで、麺だけ違います。
こちらは麺が細いので、間違いなく食べやすく、現実的にはこちらをリピートです。
持ち帰りなら伸びにくいビャンビャン麺のほうがいいと思います。
チキンビャンビャン麺
実は、このチキンビャンビャン麺は、辛そうなので食べたことがありません。
でも、まわりの席の地元民の半数以上がこれを頼んでいたので載せておきます。
チキンビャンビャン麺:7.6シンガポールドル(約608円)
このチキンビャンビャン麺は、Non-Spicyが選べないので、我が家が注文することはないでしょう。
でも、シンガポーリアンにあれほど人気があるなら、きっと間違いない味のはず。
辛い物が好きな方はぜひお試しを。
大皿料理をシェアするのもローカルっぽい楽しみ方
ローカルの2人組の女性たちが、大皿料理とライスを注文してシェアしていました。
皆がビャンビャン麺を食べているこの店で、あえて麺以外を注文するところが、玄人っぽくてかっこいいです。
メニューをあらためて見てみると、麺以外も結構充実しています。
値段も手ごろなので、大皿料理も次回トライしてみたいです。
王老吉など中国の人気ドリンクも楽しめる
参考にドリンクメニューも載せておきます。
ドリンクの注文は必須ではありませんが、興味深いドリンクが紛れています。
気になるのは、特に下の写真のドリンクです。
本場中国で人気のドリンクが、ラインナップされています。
- 王老吉: 中国でコーラと同じくらい有名と言われる、体のほてりを冷ますとされている漢方茶
- Ice Peak: 西安の食品会社が製造するオレンジ風味の炭酸ジュース
「西安トライアングル」と呼ばれる、
- リャンピ
- ロージャーモー
- Ice Peak
の定食セットは、西安の定番メニューです。
写真左の「蜂蜜柚子」ジュースは、日本語のユズのことではなく、中国語でポメロ(Pomero)のことです。
さっぱりとした味でおいしかったです。
ビャンビャン麺@トアパヨを楽しむためのポイント
この店で、ビャンビャン麺をより楽しむためのポイントを3点ご紹介します。
辛いのが苦手なら「Non-Spicy」で注文
メニューに「Spicy/Non-Spicy」と書かれている料理は、チリの有無を選べます。
シンガポールのチリは、食べるラー油みたいにコクがあっておいしいです。
でも、辛いものが苦手な方は、忘れずに「Non-Spicy」と伝えましょう。
注文時に代金先払い
テーブル注文なので、ぱっと見はふつのレストランですが、テーブル注文時に代金の先払いが必要です。
子ども用フォークは、頼めば出してもらえる
テーブル上に配膳されているのは、大人用のはしと、レンゲだけです。
でも、子ども用にお願いすると、使い捨てのフォークを用意してもらえました。
でも、サイズは大人用なので、小さなお子さんはマイフォークを持参した方がいいかもしれません。
ビャンビャン麺は、長い上に、コシのあるので、小さな子どもは結構苦戦します。
もっと小さなお子さんには、食品用のはさみを持っていくと便利です。
周辺の店もぜひトライしたい店ばかり
このビャンビャン麺の店は、「Food Alley」というフードコート内にあるので、他にもいろいろな店があります。
どの店も大手フードコートには、ないような味のある店ばかりで、気になります。
個人的には、次は、タイ料理の店に行ってみたいです。
西安名吃周辺のトイレ情報
最寄りのトイレは、フードコートの端にあります。
でも、ローカル感満載の街ですので、トイレもローカル仕様。
ちょっと暗く、クオリティはいまいち。
トアパヨ散策でトイレに困ったときのオススメは、店から500m北東に歩いたところにある「Toa Payoh Public Library」のトイレです。
手入れも行き届いているので安心して使えます。
アクセス
トアパヨは、シンガポールの中央からやや南東にある街でシンガポールの中心地からも近いです。
公共交通機関の場合
MRTで行く場合は、赤色ライン(North South Line)のトアパヨ(Toa Payoh)駅から、徒歩3分です。
シンガポールの繁華街オーチャードから、赤色ラインのMRTでたったの3駅なので、シンガポールのローカルエリアを楽しみたい玄人旅行客の方にもおすすめです。
タクシーの場合
- オーチャード駅付近から車で、約15分
- チャンギ空港から車で、約20分
まとめ
- ビャンビャン麺は、中国西安の幅広手延面
- タレにからめて食べる
- トアパヨには、ビャンビャン麺の名店「西安名吃(Biang Biang Noodle Xi’An Famous Food)」がある
- トアパヨは、ローカル感満載の雰囲気と、シンガポーリアンに愛されるローカルフードを楽しめる街
- この店の幅広もちもちのビャンビャン麺とこだわりのタレは、リピートしたくなる味
- ビャンビャン麺以外に、リャンピ、刀削麺もおすすめ
- 中国で人気のドリンクもトライしたい
- トアパヨは、オーチャードにも近く、交通の便もGood
<おまけ>
ビャンビャン麺を食べてみたいけど、
「トアパヨは遠いなー」
と言う方は、別会社ですがビャンビャン麺の店がオーチャードにあります。
Xi’An Handmade noodles: Wisma Atria 4階のフードコート(Food Republic)内
※オーチャードの店は2022年1月時点ですでに閉業
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