※21年9月に後日談を追記
シンガポールのコンドに住んでいて、
「なんかエアコンの冷えが悪い気がする」という方はいませんか?
- エアコンが冷えない
- エアコンの風の出が悪い
- やたらエアコンから水漏れする
などでお困りの方はケミカルクリーニングで解決するかもしれません。
シンガポールに住んでいる我が家は今回、ローカルのメンテナンス業者に、エアコンのケミカルクリーニングをしてもらいましたので、
- ケミカルクリーニングの様子
- 効果はあった?
- 費用は?
- 所要時間は?
など、依頼する前に知っておきたい内容をまとめました。
エアコンが冷えない&水漏れ
最近入居したコンドのリビングとダイニングのエアコンが全然冷えません
さらに、片方のエアコンは、ルーバーを動かす機構が壊れているのか、ルーバーの角度を調整できず、エアコンをOFFにしても常に開いたまま。
ルーバーは許せるけど、冷えが悪いのは電気代に影響するし何とかしてほしい。
けど、冷えが悪いって感覚的な話だしなー。
と思ってたら、ある夜突然エアコンから水が漏れだしました。
たまたま、エアコンの真下にスーパーの袋が置いてあったので、突然
カサカサカサッ
と音がし始めて水漏れに気づきました。
これはまずいということで、エージェント経由でオーナー側にすぐに連絡。
その後、オーナー側から何の音沙汰もないなと思ってたら、オーナーが手配したエアコンメンテナンス業者が2日後に突然やってきました。
しかも、
アポなしで。
いやいや、時間通りに業者が来ないのは、シンガポールのローカル業者あるあるですが、アポなしでやってきたのは3年以上シンガポールに住んでて初だよ。
早速、エアコンをチェックしてもらうと、
- 熱交換器が汚れていて、エアコンの風が吹き出し口の片側半分からしか出てない
- 冷えが悪いのと、水が漏れたのは中の汚れのせい
- ルーバーが動かないのは、モーターが壊れてるせい
- 熱交換器をきれいにするには、ケミカルウォッシュするしかない
とのこと。
ケミカルウォッシュのことを、ケミカルクリーニングと呼ぶ業者もあります。
たしかにエアコンのカバーを開けると、フィルターはきれいだけど、その奥にある本来銀色のコイル(熱交換器)は真っ黒でした。
この日は、下見だけして業者は撤収。
シンガポールでのエアコンのメンテナンス事情
シンガポールのコンドでは、賃貸契約で3か月ごと年4回のエアコンクリーニングが義務付けられており、費用は借主負担が一般的です。
でも、この通常のエアコンクリーニングは、
- フィルタ、ファン、ルーバー、カバーを取り外して洗う
- 掃除機で簡単に配管とその周りを吸う
で終わりなので、熱交換器と呼ばれるメインの部分はきれいになりません。
今回の場合、あまりに汚かったので、念のためエージェントに、前の住人がきちんとエアコンの定期クリーニングをしていたのか確認しました。
すべてのレシートが残っているとの回答だったので、やはり、通常のクリーニングだけでは表面的にしかきれいにならないようです。
エアコンのケミカルクリーニングの様子
下見から2週間後に今度は事前にアポを取ってクリーニングに来てくれました。
時間通りには来ませんでしたが、それはもうシンガポールあるあるなので良しとします。
中華系、インド系の方2名で作業をしてくれました。
エアコン室内機の取り外し
ケミカルクリーニングと聞いて、てっきりエアコンのカバーを開けて、薬品を使って掃除するだけかと思ってたら、さっそくエアコンを壁から取り外し始めました。
もはやオーバーホールです。
エアコンの中を見ると熱交換器(下写真の上半分)が真っ黒です。
ろう付け(溶接の一種)されている配管は、なんとバーナーを使って溶かして取り外します。
もうすでにメーカー保証が切れているとはいえ、日本のエアコンメーカーがこの作業を見たら、「こんな手荒に分解されたらエアコンの調子が悪くなってもおかしくない」と悲鳴を上げそうな感じ。
でも、シンガポールの人たちは気にしないのでしょうね。
やっと、エアコンが取り外されました。
取り外された後の様子。
エアコンの室内機を分解
取り外されたエアコンは、作業スペースに運ばれていき、さらに分解されていきます。
こちらは取り外された熱交換器です。
エアコン部品のケミカル洗浄
水に濡らせない電気部品が取り外された後、バスルームで洗浄されます。
このタイミングで、薬品らしきものを噴霧していました。
洗浄が終わると、こんどはすべての部品を元通りに取り付けていきます。
真っ黒だった熱交換器が、ずいぶんきれいになりました。
作業スペースの床は、写真のとおり水浸しですが、このあときれいに拭いてくれました。
エアコンの復帰
組み立てられたエアコンが再び壁に取り付けられます。
ガス圧のチェック & 室外機の清掃
復帰したエアコンを試運転している間に、室外機の方で冷媒ガス圧のチェックをしてました。
室外機の掃除は本当は別料金ですが、おまけで簡単にだけ掃除してくれました。
彼は、裸足で汚れたサービスバルコニーに出て、その足でそのまま室内に入ってきます。
これもまたシンガポールあるある。
内と外の概念が日本人と全然違うんだなといつも感じます。
エアコンケミカルクリーニングの効果
ケミカルクリーニング後のエアコンは、風もしっかり出て、冷えもバッチリになりました。
そしてもちろん水漏れも解消しました。
クリーニング後、1か月経ちますが今のところ問題なしです。
ケミカルクリーニングをすると、「エアコンのいやなにおいが取れる」とよく謳われていますが、我が家の場合、もともと変なにおいはなかったので、臭いに対する効果はわかりません。
※21年9月に後日談追記
ケミカルクリーニングをして3か月後に、また水漏れが始まりました。
風の出や冷えは、3か月たってもいい状態を維持しています。
もし、水漏れに対処するだけなら、わざわざケミカルクリーニングをするメリットはないと思います。
通常のクリーニングで、水漏れは十分解消されます。
ルーバーが動かない件は別日に修理
この日に、壊れたルーバーのモータ交換もするのかと思いきや、交換用のモータは今日は持ってきてないとかで、翌日に再度訪問するとのこと。
すべての段取りを完璧にして、1回の訪問ですべての作業をまとめたら、お互いにとってよかったのにと思ったり。
でも、仕事の効率なんか気にせず、彼らみたいにゆるく楽しく仕事した方が幸せに生きられるのかもしれませんね。
シンガポール業者あるある
今回ローカル業者について記事を書いたついでに、シンガポールのローカル業者あるあるをメモしておきます。
これまでに経験したことがあるのは、
- 時間通りに来ない(今回はアポなしで下見に来た)
- トイレを勝手に使う
- 洗面台で顔を洗う、直接水を飲む
- 道具を持参せず客先で借りる(ほうき、ちりとり、掃除機、脚立)
- 結構汚れた裸足で入室
- ベランダに裸足で出て、そのまま室内に戻ってくる
- 部品を忘れ後日またやって来る
- 作業で汚した部屋を清掃せず帰る
などです。
こちらがシンガポールに来ている立場なので、郷に入っては郷に従えだと個人的には思います。
でも、どうしても生理的に受け入れられない振る舞いがある場合は、受け入れ時に、その旨を伝えてみましょう。
聞き入れてもらえるかは別の話ですが(笑)
料金:エアコンのケミカルウォッシュ
今回オーナーが手配してくれたのは、「Ann Tat Refrigeration &Air-con Service」というローカルのエアコンメンテナンス業者でした。
- ケミカルウォッシュ
- 150ドル×2台=300ドル
- ルーバーのモーター交換
- 90ドル
ケミカルウォッシュの値段は、エアコンのサイズによって違い、
- 大型タイプ(リビング、ダイニングなど):
- 1台 150ドル
- 寝室サイズ:
- 1台 120ドル
です。
所要時間
ダイニング、リビングの大型エアコン2台:2時間
大がかりな作業のわりには、早く終わりました。
まとめ
- ケミカルクリーニングを依頼したら、エアコンをバラバラにされてほぼオーバーホールだった
- 真っ黒だった熱交換器が、きれいになった
- ケミカルクリーニングで冷えや風の出もバッチリに
- ただし、水漏れに対処するだけなら、通常のクリーニングで十分
- 所要時間:2時間(2台)
- 費用:150 SGD x 2 台=300シンガポールドル
- エアコンの冷えが悪い
- なぜか風があまり出てこない
などにお悩みの方は、ケミカルクリーニングを検討されてはいかがでしょうか。
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