シンガポールにある無人島、セントジョンズ島をご存じですか?
セントジョンズ島は、シンガポール本島からフェリーで30分で行ける小さな離島です。
ここは、高層ビルが立ち並ぶ大都会を離れて自然の中でゆっくりしたいシンガポーリアンに加えて、釣り人にも人気の島です。
このセントジョンズ島では、シンガポールとは思えないリゾート的な雰囲気の中で、南国の潮風に吹かれながらのんびりと釣りができます。
セントジョンズ島の魅力とは?(釣り人視点)
週末朝のMarina South Pier(フェリー乗り場)の様子がこちら。
週末になると多くの釣り人が、セントジョンズ島を目指します。
なぜセントジョンズ島がこんなにも釣り人を魅了するのでしょうか?
離島なのに抜群のアクセス。南の島で気軽に釣りができる
南国の離島での釣りと聞いて皆さんはどんな場所を想像しますか?
セントジョンズ島の魅力は
- シンガポール本島からフェリーで30分
- 生活感のない無人島ならではの非日常感
- シンガポールで一番美しいと言われるビーチ
- ゆったりとした時間が流れる南国特有の空気感
- 熱帯の森、動物
です。
こんな雰囲気の中で釣りができるなんて最高です
フェリー代は往復で15ドルです。
気軽に行けるので、海外旅行でシンガポールに来たついでに、日帰りでリゾートフィッシングなんてこともできてしまいます。
セントジョンズ島へのアクセス、割引チケット情報こちら
>>「セントジョンズ島へのアクセスは?フェリーに乗ってプチ船旅へ」
また、シンガポール本島の海に比べると、セントジョンズ島は比較的海がきれいな点もポイントが高いです。
セントジョンズ島内全てが釣り場、様々なタイプのポイントあり
セントジョンズ島は、歩いて1時間半程度で1周できる小さな島ですが、
- 砂浜
- ゴロタ浜(大きな石が転がる浜辺)
- 突堤
- 浮き桟橋
- 水道(島の間、堤防の間など流れが速くなっているところ)
- ラグーン
- 護岸
など、様々なポイントがそろっており、島内全てが釣り場です。
お気に入りの場所で粘ることも、移動しながら、いろんなポイントを楽しむこともできます。
また、釣り人に人気とはいえ、島は広大なので、Bedok jettyなどと違い、混雑で釣りにくいことはありません。
南国の魚が釣れる
セントジョンズ島では、
- 小型のアジ科の魚:Selar, Kuningなど
- 大型のアジ科の魚:Trevally。Sagaiとも呼ばれる
- ダツ:needlefish
- フエダイ科の魚:Snapper
- ハタ科の魚:Grouper
- カマス:Barracuda
などが釣れます。
出典: Instagram ajvmfishing
赤道直下の熱帯の海だけあって、水族館の熱帯コーナーにいるような色鮮やかな魚が釣れることもありますよ。
セントジョンズ島(ラザロー島)の釣りポイント
セントジョンズ島は、
- セントジョンズ島(St. John’s)
- ラザロー島(Lazarus Island)
- セラウガット島(Seringat Island)
がつながって1つの島になっています。
これら3つの島を合わせて、通称セントジョンズ島と呼んでいることが多いです。
それでは、順番に島内の様子をご紹介していきます。
セントジョンズ島(St. John’s island)
フェリーの船着き場はセントジョンズ島側にあります。
フェリーを降りるとすぐ目の前に、砂浜があります。
ちょうどこの時間帯は潮が引いていました。
夕方には潮が満ちてこんな感じに。
舗装された遊歩道に沿って、ラザロー島方面に歩き始めると、マングローブ林が見えてきます。
さらに進むと、野生のサルをよく見かけるエリアが。
こちらは、サルの子どもたち。
そして、しばらくして見えてくるのが、セントジョンズ島とラザロー島を結ぶセントジョンズコーズウェイという道です。
コーズウェイの左右は石畳の斜面になっています。
この石畳の斜面は特に下の方が滑りやすいので、注意してください。
コーズウェイの下には水路が通っています。
潮の流れが緩やかな時間帯でしたがそれでも結構な速さで流れていました。
※2021年1月24日追記
別の日に撮った潮の流れが激しい日の様子がこちら。
大きな音を立てながら、潮が流れる様子は、吸い込まれそうな怖さも感じるくらい圧巻です(写真では全く伝わりませんね)。
こんな速い流れのところに、魚はいないだろうと思いながら眺めていたら、普通に小魚の大きな群れが、流れに入ったり出たりしていました。
小魚でも意外と遊泳力があるのですね。
ここで釣っている人がいたので、私もアジングタックルでトライしましたが、流れが速すぎて翻弄されただけでした。
ラザロー島(Lazarus Island)
コーズウェイを渡りきったところで見えてくるのが、こちらのゴロタ浜(大きめの石が多い浜)です。
干潮なので浜が見えていますが、満潮になるとこの浜が、、、
この通り完全に水没します。
この浜辺で釣りをする際には取り残されないように注意してください。
さらに進むと、砂浜が。
この日はナショナルデーのリハーサルで、シンガポールの国旗を掲げた(ぶら下げた?)ヘリコプターが上空を何度も旋回していました。
しばらく林の中を歩くと、コーズウェイと同様に、石畳の斜面が続くポイントに出ます。
とにかく広いので混雑感がなく快適です。
私のようなアジング初心者でも、隣の人と糸が絡まる心配をせずに思い切り投げられます。
すぐ近くには、シンガポールで一番きれいと言われるLazarus Island Beachがあります。
ネットでは素晴らしく美しい色のビーチ写真(加工されてる?)を見かけますが、実際はこんな感じです。
写真加工なしでもシンガポール本島よりはきれいな海です。
セントーサ島のビーチと違い混雑していないので、のんびりくつろげます。
セントジョンズ島の湾内には、クルーザーやヨットが何隻も停泊していて、優雅な週末を楽しんでいる人たちがいます。
スーパーセレブの遊びですね。
と思って調べてみたら、セントジョンズ島へのクルーズツアーがあるようです。
クルーザー数隻が泊まれる浮き桟橋もあります。
船の邪魔にならないようにすれば、浮き桟橋上での釣りもOKです。
ヤシの木が南国感を盛り上げてくれます。
先ほどの桟橋の近くに、トイレと屋根付き休憩所があります。
屋根に覆われた部分は結構広く、スコールが降ってきたときはここで雨宿りしました。
雨が止んだら、また移動しながら釣り歩きます。
この小道の雰囲気が好きです。
釣り歩きながら他の皆さんの釣り方を見た感じでは、
- アジング(軽いソフトルアーを使う釣り)
- ジギング(金属製ルアーを使う釣り)
- エサ釣り(エサはエビか?)
が1:1:2くらいでした。
ラザロー島内にはラグーンがあり、潮の満ち引きに合わせて海水が出入りする水路があります。
ここに着いたときはかなりの激流で、
海なのに、ゴォーと音を立てながら、川のように流れていました。
見ていてちょっと恐怖を感じる流れの速さです。
ラグーン内は打って変わって穏やかです。
セントジョンズ島で魚は釣れるのか?
釣り人にとって気になるのが、
「釣れるかどうか?」
ですよね。
Youtubeで「St John’s island fishing」で検索すると多くの動画が見つかります。
実績があるポイントなのは間違いないです。
ただし、アジング目的で行く場合、セントジョンズ島に限らず、シンガポール海域では結構難しいです。
シンガポールに来てからアジングデビューした超初心者の私は、この日一日中アジングをして、アジ系の魚はゼロ。
Blue Line Grouperというきれいなハタの仲間を1匹釣っただけでした。
この日一緒に行った、アジング歴の長いローカルの皆さんの釣果は、
平均0~2匹/人
でした。
しかも、アジ系の魚はゼロで、釣れたのはフエダイの仲間やハタなどのロックフィッシュでした。
アジじゃなくても、何か釣れれば嬉しいですよね。
私は、いいサイズのFingermark bream(フエダイの仲間)をおすそ分けしてもらいました。
塩焼きで食べたところ、とってもおいしかったです。
日本でのアジングも経験しているメンバーいわく、
「シンガポールでのアジングは、圧倒的に難しい」
とのこと。
アジングの場合は、期待値を上げずに、楽しむのがいいかもしれません。
アジングにこだわらない方は、サビキ釣り、エサ釣りも選択肢に入れると全然釣果が違います。
不安な方は釣りツアーに参加するのもあり
海外で初めて釣りに行くときは少し不安ですよね。
- 釣りの経験はほとんどない
- どんな道具が必要かわからない
- 何とか初めての1匹を釣りたい
という方は、セントジョンズ島周辺海域での釣りツアーに参加してみるのもオススメです。
セントジョンズ島での釣りの注意点
感じたことを2つメモしておきます。
十分な飲み物を持参すること
セントジョンズ島内には、売店、レストランがないだけでなく、自販機すらありません。
南国の暑さは半端ないので、十分な量の水分や食べ物を持ってくるのをぜひオススメします。
安全を考えると、ライフジャケット必須
このセントジョンズ島は、比較的安全な
- Bedok Jetty
- Marina South Pier
と異なり、柵のない釣り場がほとんどです。
また、下のように、水面まで石畳の斜面が続く釣り場が多くあります。
この斜面の上から水面までが遠く、仕掛けや魚を巻き上げるときに、石畳に引っかかります。
すると、どうしても斜面の中ほどまで降りて釣りたくなります。
潮の満ち引きで水面下になる下の方は、滑りやすいので結構危ないです。
安全を考えると、セントジョンズ島で釣りをするには、ライフジャケットは必須です。
実を言うと、初めてセントジョンズ島を訪れた時、私はライフジャケットを持っていませんでした。
でも、セントジョンズ島から帰ってからライフジャケットをネットで買いました。
関連記事>>ダイワの腰巻膨張式ライフジャケットDF-2709を買ったわけ
帰りのフェリーの時間に注意
釣りに集中しすぎて、うっかり夕方のフェリーを逃すと、翌朝まで船がないので泊まり込むことになります。
しかも、セントジョンズ島に宿はないので野宿決定です。
平日と土日祝で時刻表が違うのも要注意です。
おまけ: セントジョンズ島の猫は激減していた
このセントジョンズ島は、以前『岩合光昭の世界ネコ歩き』というNHKの番組で紹介されました。
一部の猫好きの間ではシンガポールの猫島として、知られています。
さぞかし、猫がたくさんいるのだろうと期待して行きましたが、この日一日釣り歩いて見かけたのは、たったの3匹。
全く猫島の面影がありませんでした。
帰ってから調べたところ、セントジョンズ島海洋研究所の調査によると、2016年には100匹以上いた猫が、今ではなんと16匹に。
減った理由は、次の2つだそうです。
- 動物愛護団体が2013年から島内の猫に実施してきた不妊手術の効果が出てきた
- 2018年に18匹の猫が何者かによって島から連れ出された
たった4年間でそんなにも減ってしまうのですね。
まとめ
セントジョンズ島での釣りの魅力
- 気軽に南国気分を味わいながら釣りができる
- セントジョンズ島内全てが釣りポイント
- 南国の魚が釣れる
本島からフェリーでたったの30分なので、シンガポール旅行のついでに、あこがれの海外での離島フィッシングを楽しむこともできますよ。
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コメント
はじめまして!猫が減ってるとは驚きです。
いつもSt. JonesでサルとケンカしていたKazといいます。
アオリイカも釣れますよ。Light Salt Gameという店で、アジング、エギングを取り扱ってます。Michaelというsuper nice guyがやってる店です。
ぜひ訪ねてみてください。
kazさん
コメントありがとうございます!
アオリイカも釣れるのですね。
エギングは未知の領域ですが、ぜひいつかトライしたいものです。
実は、Light Salt GameのMichaelさんにはお世話になっています。
シンガポールでアジングデビューしたはいいものの
全く釣れずに困り果ててたずねたのがLight Salt Gameでした。
Michaelさんは本当にSuper Nice Guyで、親身に相談に乗ってもらい、
釣行にご一緒させてもらったこともあります。
あの店、そして店に集まる釣り仲間の何とも言えないアットホームな
雰囲気が好きです。