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シンガポールへのEMSで関税はいくらから?私の失敗談を公開

EMSでシンガポールに送ったらGSTを課税された シンガポール 生活
ナナフシ
ナナフシ

先日、日本からシンガポールに初めてEMSを送ったところ、課税されてしまいました

課税額は、70.15シンガポールドル(約5,610円)

気をつけて発送すれば払わずに済んだムダな出費で、精神的ダメージ大です。

これから、EMSを利用しようとしているあなたは、

  • 関税は、いくらから課税されるの?
  • 免税条件は?
  • どうしたら課税されない?

など、気になりますよね。

この記事では、私の失敗を踏まえて、EMSで失敗しないために知っておきたい下記の情報をまとめました。

  • シンガポールに送ったEMSで課税された経緯
  • 課税額の内訳
  • シンガポールへの輸入時の課税ルール(免税条件)
  • シンガポールへのEMS所要日数
  • シンガポールへのEMS送料
  • EMSの追跡方法
  • シンガポール以外の国の免税条件

ぜひ、参考にしてもらえるとうれしいです。

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日本からシンガポールにEMSで荷物を発送した結果、関税がかかった

この記事は、2021年10月時点の情報です。

この記事執筆以降に「400ドル以下のEMSにも消費税(GST)を課税する」法案が提出され、現在審議中です(2021年10月4日現在)

法案が可決されれば2023年に税法改正される可能性があります。

出典: Straits Times

ナナフシ
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シンガポールは本当に生活しやすい国で、お金さえ出せば、日本のモノでもほとんど手に入れることができます

でも中には

  • 日本でしか手に入れられないもの
  • 日本で買った方が圧倒的に安いもの

もあります。

普段なら一時帰国時に調達するのですが、新型コロナの流行でここ1年以上日本に行けず、シンガポールに籠る日々。

そこで、シンガポールに住み始めてから初めて、EMSを使い日本からシンガポールに荷物を送りました。

2箱送ったのになぜか1箱しか届かない

今回日本から送ったのは段ボール2箱

発送から7日目にシンガポールの自宅に届いたのは、なぜか1箱のみ、、、

2箱目は、もしかして行方不明か?ロストバゲージ的な?

そこで、郵便局の追跡サイトで2箱目の状況をチェックすると

税関検査のため税関へ提示

ん?これは嫌な予感が。

GST(消費税)が課税されるという大失態

この嫌な予感は的中し、税関検査を終えて、翌日に届けられた2箱目には、

大きく

「GST PAYABLE (GST未払い)

の文字が、、、

課税されました。

課税されたのは、実は関税ではなく、GSTというシンガポールの消費税。

Singpostの配達員から請求されたのは、70.15シンガポールドル(約5,610円)です。

支払いは現金払いのみ、かつ配達員は釣銭を持っていません

たまたま家に小銭があったものの、なかったら釣銭なしで持っていかれます。

海外で生活していると、日本の普通が他の国でも通用しないことを日々痛感します。

2箱目は、免税条件を超えていた

今回GSTが課税されたのは、完全に私のミスが原因です

2箱目に高額アイテムが偏っており、その課税対象額はシンガポールの免税条件を超えていました。

渡された領収書がこちら。

70.15シンガポールの内訳を見ると、下記の通りでした。

  • GST(7%):60.15シンガポールドル(約4,812円)
  • 取り扱い手数料:10シンガポールドル(約800円)

取り扱い手数料10ドルって高っ!

GST を課税された上に、手間がかかったとしてSingpostに手数料を取られてます(涙)

あとの祭りですが、送るものを少し減らして、2箱の内容物が均等な額になるように詰めてさえいれば、課税されませんでした。

「日本からの送料、GST課税分を考えると、果たして日本から送ることに意味はあったのか」

という言葉が頭をよぎります。

「いやでも、日本でしか買えないものもあったから、それはお金には代えられない」

と自分に言い聞かせるしかない状況。

防げた出費なので、ただただ猛省です。

とても高い勉強代になりました。

課税されたが、開梱された形跡はなし

届いた2箱には、開梱された形跡はありませんでした。

では、どうやって課税するか決めたのか?

答えは、日本の郵便局でEMSを発送するときに記入する書類です。

届いた荷物には、日本の郵便局で記入した

  • 税関告知書補助用紙

とそれに基づいて発行される

  • インボイス

が荷物に貼り付けられていましたが、税関控え分だけ抜き取られていました。

これらの添付書類と伝票をもとに

  • 課税の有無
  • 課税対象額

を決めているようです。

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シンガポールへの関税はいくらからかかる?

私のような失敗をしないために、シンガポールにEMSを送るときの課税ルールを解説します。

課税(GST)が免除される条件

非課税品目・非管理品目でCIF総額が 400 シンガポールドルを超えない国際郵便小包による輸入は、輸入許可およびGST納付が免除されます

※2021/10/09時点

出典:ジェトロ シンガポールの小口通関制度

ここでいう、「CIF総額」とは下記のとおりです。

CIF総額とは?

課税標準となる価格(課税価格)は卸売価格運賃、保険料その他加算要素を加算した合計額(CIF価格)です。

出典:ジェトロ 輸入税額の計算方法

これらをかみくだいて言うと、

<GSTが課税されない条件>

以下の2点を満たすこと

  • 荷物の中身が、非課税品目のみ
  • 「荷物の内容物総額+送料+保険料 (CIF価格)」が 400シンガポールドル以下

※2021/10/09時点

CIF価格には、送料、保険料も含まれる点がポイントです。

免税条件にある400ドル=約32,000円です。

(1シンガポールドル=80円で換算)

また、課税品目が含まれていると、免税は適用されません。

参考記事>知ってた?シンガポールに送れない品と課税品を在住者が解説

GSTが免税されない場合、いくら課税される?

課税品目が含まれていない場合で、CIF価格が400ドルを超えると、

荷物の内容物総額+送料+保険料

に対して7%課税されます。

400ドルを超えた分だけに課税されるわけではなく、いきなり総額に対して課税です。

それに加えてさらに、GST Handling Fee 10ドルも徴収されて、踏んだり蹴ったりです。

出典:SingPost GST Handling Fee

皆さんは、私のような失敗をしないように、気をつけてください。

日本からシンガポールへのEMS所要日数

EMS所要日数実績1(20年12月分)
  • 無課税の1箱目:7日
  • 課税された2箱目:8日

※2020年12月発送の実績

※最近の実績は下方にあり

シンガポールへのEMS 1箱目(無課税)は7日で到着
シンガポールへのEMS 2箱目(課税された)は8日で到着

郵便局の公式サイトによると、通常時であれば、日本からシンガポールへのEMSは2日で届きます

しかし、このときは日本の郵便局から発送する際に、

「新型コロナによる世界的な物流の乱れにより、いつ届くか確約できない状態です」

と言われていました。

7~8日で着くとは意外と早かったです。

参考までに、最近のEMSの所要日数実績をメモしておきます。

EMS所要日数実績2
  • 書類:4日(20年8月)
  • 宅配:8日(20年12月、課税)
  • 宅配:4日(21年9月)
  • 宅配:3日(21年9月)
  • 書類:5日(21年10月)
  • 宅配:6日(21年12月)
  • 宅配:18日(22年2月)
  • 宅配:5日(22年4月)
  • 宅配:9日(22年5月)

参考:郵便局公式サイト 日数を調べる

日本からシンガポールへのEMS送料

  • 1箱目:6,090g⇒8,010円
  • 2箱目:8,000g⇒8,900円

  ※2020年12月29日発送の実績

  参考:郵便局公式サイト 料金を調べる

EMSの料金は、郵便局の公式サイトで簡単に検索できます。

EMSの追跡方法

EMSの追跡は、郵便局公式サイトで、「お問合せ番号」を入力するだけで簡単に進捗を追跡できます。

参考:郵便局公式 郵便・荷物の追跡

シンガポール以外の国への国際宅配便・国際郵便の関税事情

せっかくなので、シンガポール以外のいくつかの国での課税基準についても、調べてみました。

信頼できるジェトロ(日本貿易振興機構)に情報が載っていたいくつかの国について、2021年6月現在の情報を載せています。

  • 最新情報は、各国政府のウェブサイトでご確認ください
  • 免税条件を満たしていなくても、課税されなかったという事例が結構あるようですので、国によってルールと実情はまちまちのようです。

アメリカ

アメリカの国際郵便・宅配便免税条件

非居住者が米国に郵送もしくは持ち込む場合は、基本的に合計100ドル相当までが免税扱いです。米国居住者が海外から自分宛に郵送した物は、免税扱いにはなりません。

参考:ジェトロ 小口貨物の通関・関税制度(米国)

100ドル=約10,940円です。

結構厳しめですが、実際には100ドルを超えていても課税されなかったという声が結構あります。

オーストラリア

オーストラリアの国際郵便・宅配便免税条件

1,000豪ドル未満の輸入貨物(タバコ類、酒類は除く)の関税、財・サービス税(Goods and Services Tax: GST)は免税になります。

参考:ジェトロ 小口貨物の通関・関税制度(オーストラリア)

1,000豪ドル=約84,960円

なので、免税枠が結構大きいです。

タイ

タイの国際郵便・宅配便免税条件

課税価格が1,500バーツ以下のものは関税が免除されます。

参考:ジェトロ 小口貨物の通関・関税制度(タイ)

1,500バーツ=約5,250円

なので、免税条件がかなり厳しいですね。

「課税価格」に送料、保険料を含むのかどうかは、ジェトロのウェブサイトに明記されていません。

マレーシア

マレーシアの国際郵便・宅配便免税条件
  • 指定の空港を利用する
  • 酒類、タバコ以外
  • 積送品 1 個当たりの価格が RM500(郵送代を含む)以下

参考:ジェトロ 小口貨物の通関・関税制度(マレーシア)

RM500=13,200円

なので、タイよりは免税枠が大きいですね。

まとめ

  • 日本からシンガポールにEMSを送ったら、70.15シンガポールドルも課税されてしまった
  • GSTが課税されない条件
    • 荷物の中身が、非課税品目のみ
    • 「荷物の内容物総額+送料+保険料 」が 400シンガポールドル以下のこと
  • 税金の支払いは現金のみ。釣銭はないので、ちょうどの額を配達員に支払う
  • 日本の郵便局で記入した税関申告補助用紙やインボイスの内容に基づいて課税されている模様
  • 日本からシンガポールへの所要日数は
    • 4~8日(コロナの影響がある場合の実績)
    • 2日(通常時)
  • EMSの送料は、郵便局の公式サイトでチェック可能
  • EMSの追跡は、郵便局公式サイトから可能

コメント

  1. 竹中和広 より:

    ナナフシさん
    初めてコメントします。
    私ま全く同じ失敗をしてしまいました。
    参考になるので、私のnoteでリンクを貼らしてもらいたいのですがいかがでしょうか?

  2. peach より:

    マレーシアに送ったプレゼントが届かなくて困ってました。13000円くらい(子供服、大人用シャツ、カステラ)でしたが、EMSで送料も高かったので、500リンギット越えたのですね。相手に税金を払って受け取ってもらうしかないですね。プレゼントしてるのに、されてる方はお金を払わないと受け取れない不思議。カステラは後、数日で消費期限が過ぎるので、今頃は暑いマレーシアの税関でカビだらけになってることでしょう!こちらがお金を払ってほしいくらいの気持ちです。毎年プレゼントを送ってますが、トラブルは2回目。これからは、安物を少しだけ送ることにします。今回も衣服と言っても安かったし、カステラもそんなに高くないのに…。勉強になりました。ありがとうございます。

    • ナナフシ ナナフシ より:

      peachさん
      カステラが駄目になり、さらにプレゼントの受取人がお金を払うなんて散々ですよね、、、
      私が課税されたときも同じ想いでした。
      少しでもこの記事が次のヒントになりましたら嬉しいです。

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