シンガポールにある「ドラゴンプレイグラウンド」ってご存じですか?
「ドラゴンプレイグラウンド」は、ドラゴンをモチーフにした特徴的な遊具がある公園のことです。
このドラゴン型遊具は、シンガポール国民にとっては、古き良き時代の象徴です。
実はシンガポール土産などに意外と描かれており、皆さんも一度は目にしているはず。
そんなドラゴンプレイグラウンドが、トアパヨ(Toa Payoh)に現存していますので、遊びに行ってきました。
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ドラゴンプレイグラウンドとは?
「ドラゴンプレイグラウンド(Dragon Play Ground)」は、Mr. Khor Ean Gheeによって1970年代に設計されました。
ドラゴンをモチーフにした遊具があるプレイグラウンド(=プレグラ)です。
当時、シンガポールの文化を反映した遊び場を作ろうという時代の流れの中で、シンガポールの中華系コミュニティで見られるオリエンタルドラゴンに着想を得て設計されました。
ドラゴンプレグラはシンガポール国民に有名な公園
このドラゴンプレグラは、シンガポール国民(特に年配の人たち)にとって、今も古き良き時代を感じさせる特別な存在です。
今もシンガポールの象徴として、多いろんなところにイラストが使われています。
例えば、シンガポールの街中でこんなシンボルを目にしたことはありませんか?
上の写真は、チャイナタウンの「チャイナタウンポイント」で見つけたドラゴンプレグラのモニュメントです。
そしてこちらは、トアパヨ図書館の階段で見つけたドラゴンプレグラマーク。
シンガポール土産にも、さりげなく描かれていることが多いですよ。
現存するドラゴンプレイグラウンドは大小合わせて4か所のみ
ドラゴンプレイグラは、シンガポール各地のHDB内に建設され、その後数十年にわたって愛されてきました。
しかし、1993年以降は、安全上の理由で、海外から輸入されたプラスチック製の遊具に順次置き換わっていきました。
そのため、今では、大小合わせてたった4か所しか現存していません。
<フルサイズのドラゴン>
- Toa Payoh Lorong 6 ←今回訪れた場所
- Ang Mo Kio Ave 3
<シンプルで小さいミニドラゴン>
- Toa Payoh Lorong 1
- Pipit Road MacPherson
トアパヨのドラゴンプレイグラウンド
現存する4つのドラゴンプレグラのうち、最も有名なのが、トアパヨ(Toa Payoh)のLorong 6 にあるプレグラです。
床が砂場になっている伝統的なタイプは、もうここにしかありません。
他の3つは、ゴム製の柔らかい床に近代化改修されてしまいました。
また、このトアパヨのドラゴンプレグラは、2012年にニューヨークの文化ブログFLAVORWIREに、「世界中にある15の素晴らしい遊び場」のひとつに選ばれたことでも知られています。
広い草っ原の先にポツンとドラゴン遊具が鎮座
さっそくドラゴンプレグラを見ていきます。
最寄りの駐車場に車を止めると、お目当てのドラゴンプレグラが遠くに見えました。
だだっ広い草っ原の向こうに、ドラゴン遊具がポツンと鎮座。
異様というかちょっと不自然な配置。
元々はここは、HDB内のプレグラで、この広い草地には、HDBが建っていました。
(※HDB:シンガポールの全人口の8割が住む、公団住宅)
2014年にHDBは解体されましたが、シンガポールを象徴するこのプレグラだけは、解体を免れ保存されました。(出典:today)
私たちは、この草地を抜けていったのですが、すごいバッタの数。
草を踏みしめるたびに、1~2cmの極小バッタが一斉に足元近くから飛び出してきます。
ここでの注意点は、草地がところどころぬかるんでいること。
一面草が生えているので、わかりにくく、うっかり足を踏み入れると、泥だらけになります。
砂場の中にドラゴン遊具がある
バッタが飛び跳ねる草地を抜けて、たどりついたドラゴンプレグラがこちら。
まさに、広告やお土産で見かけるあのデザインそのものです。
オレンジ色の部分は、モザイクタイルが使われており、数十年たった今でも色あせていません。
National Heritage Boardのウェブサイトで見つけた、隣の草地にHDBが建っていた頃の昔の写真がこちら。
今の殺風景な感じと違って、いかにもHDB内のプレグラという感じですね。
今のプレグラを別の角度から見たのがこちら。
HDBにあるプレグラと言えば、ゴムでできた柔らかい床が基本なので、砂場のプレグラってなんか新鮮です。
ここで注意点がひとつ。
遊具の足下の砂地には、ハエのような、ハチのような虫が大量に飛び回ったり、歩いたりしていました。
始めは猫のフンでもあるのかなと思ったのですが、よく見ると砂に巣穴があって出入りしていました。
ローカルの方が全然気にしていなかったので、害はなさそうですが、虫の苦手な方は要注意です。
週末の朝10時半ごろに着いたときには誰もおらず、貸し切りでしたが、30分ほどすると、多くの子どもたちがやってきて、にぎやかに。
砂場メインで遊んでいる子どもたちも何組かいました。
遊具は、滑り台、リング状の橋、はしごがメイン。草地でバッタ取りもオススメ
ドラゴン遊具を裏から見ると、こんな感じになっています。
頭の内側は青色で、その中身は、はしご、すべり台、そして、カラフルなリングを組み合わせた胴体でできています。
リング状の部分は下が透けて見えます。
うちの子は、怖がっていましたが、すき間が狭いので踏み外しても落ちることはなさそうです。
すべり台は2か所あり、砂場に滑り降りることができます。
遊具自体は、たいしたことはないので、すぐに遊び終わり、そのあとは草地でバッタ取りを楽しみました。
タツノオトシゴの乗り物はなくなっていた
別のブログで、タツノオトシゴの乗り物があると書かれていたのですが、私が訪れたときには、ありませんでした。
他にも、前は何かぶら下がっていたんだろうなと思われる金具がいくつかありました。
時代の流れを感じます。
ドラゴンプレイグラウンドの注意点
ドラゴンプレイグラウンドに遊びに行くときの注意点は2つです。
日を遮るものはなし、暑さに注意
このドラゴンプレグラですが、木陰や屋根が一切ありません。
帽子、水分補給などの暑さ対策は必須です。
プレグラ内に手洗い場、トイレはない
遊具の下で、砂遊びができますが、プレグラ内に手洗い場やトイレはありません。
目の前の大通りをはさんで向かいにある、SAFRA Toa Payoh内にトイレがあるとの情報もありますが、未確認です。
トアパヨ周辺情報
ドラゴンプレグラの徒歩圏内には今回ご紹介した以外にも、無料で遊べる「センサリーパーク」もあります。
また、トアパヨ駅周辺には、おいしいビャンビャン麺の店など、ローカルフードの名店もあります。
プレグラ巡りのあとに、グルメを楽しむのもオススメ。
ドラゴンプレグラへの アクセス
トアパヨ(Toa Payoh)はノベナ(Novena)の北側に位置する街です。
車でのアクセス
車でアクセスする場合、プレグラ北側のHDB(Lorong 5 Toa Payoh, Block 31)に有料駐車場があります。
駐車場からプレグラへは徒歩1分です。
ありがたいことに、日曜と祝日の7時~22時半は駐車無料です。
MRT(電車)でのアクセス
最寄り駅は、MRTの赤色ライン(North South Line)のトアパヨ駅(Toa Payoh)駅で、駅から徒歩10分です。
まとめ
- ドラゴンプレイグラウンドは、シンガポールを象徴する歴史的なプレグラ
- イラストは各所で使われている
- 4か所しか現存していない
- トアパヨ Lorong 6のドラゴンプレグラが最も有名で、唯一砂場が残されている
- ニューヨークの文化ブログで、「世界中にある15の素晴らしい遊び場」のひとつとして、取り上げられた
- 隣接する草地には、バッタが大量にいた(季節によるかも)
- 暑さ対策必須
- トイレ・手洗い場はプレグラ内に無し
- 徒歩圏に別の無料プレグラ「センサリーパーク」もある
- トアパヨ駅前の「ビャンビャン麺の名店」もオススメ
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