シンガポール在住のエンジニア ナナフシです。
機械プラント製図検定の学科の勉強は進んでいますか?
機械プラント製図技能検定は、実技試験が、合格する上での最も大きなハードルです。
でも、学科試験もクリアしないと合格できないので、決して手を抜けません
でも、「実技の練習に注力したいし、学科の勉強はまだ全然手をつけていない、、、」という方がほとんどではないでしょうか?
機械プラント製図検定は、メジャーな資格と違って、あまりネットに情報がないのも不安ポイントですよね。
そこで、
- 機械プラント製図CAD2級
- 機械プラント製図CAD1級
ともに合格した筆者が、学科試験を最小限の労力でパスするための勉強法をご紹介します。
技能検定 機械プラント製図の学科勉強法
機械プラント製図技能検定を私が受験したときは、あまりネットに情報がありませんでした。
そのため、すでに合格している先輩から情報収集して、勉強しました。
この試験は、実技をパスできるかが鍵ですが、学科も油断できません。
でも、実技試験の練習が最優先ですので、少しでも効率よく学科の勉強を進めたいですよね。
そこで、私が1級、2級を一発合格した際に実践した勉強法ご紹介します。
とはいえ、魔法の裏ワザはないので、ごく普通のシンプルな勉強法です。
- 学科試験の概要を理解する
- 過去問2年分で苦手分野を把握する
- 参考書で苦手分野を集中的に強化
それぞれについて、詳しくポイントを見ていきます。
ステップ1.技能検定 学科試験の概要を理解する
まずは敵を知ることが大事です。
時間がなくても、効率よく取り組むためには、ここをしっかり押さえておいた方がいいと思います。
出題形式 & 制限時間
- 真偽法 → 正誤を答える
- 四肢択一法 → 正しいもの、または、誤っているもの を1つ選ぶ
のことです。
1問あたりの解答時間 = 100分/50題 =2分
です。
計算しないと解答できない問題があるので、瞬間的に答えられるものをどんどん進めて、計算時間を確保する必要があります。
出題範囲
出題範囲は、大きく分けると下記の通りです。
出題範囲については、なぜか中央職業能力開発協会のHPには掲載されておらず、厚生労働省のHPに掲載されています。
見つけるのに苦労しました。
合格基準
合格基準点数は、そんなに厳しくないですが、油断は禁物です。
ステップ2.学科 過去問2年分で苦手分野を把握する
学科試験の概要を把握したら、過去問を使って、苦手分野を把握します。
過去問で苦手分野をチェック
この試験を受験する方は、工学系の知識があり、すでに設計業務に携わっている方がほとんどですよね。
なので、結構な割合の問題は、この時点で解けるはず。
普段の業務では使っていない知識、苦手な分野を洗い出すのが目的なので、2年分の過去問を解いてみたら十分かと思います。
過去問の無料入手法は、次の項で紹介しますので、ご安心を。
と仮定すると、1日1時間取り組めば、4日で終わります。
2年分解いてみて、どの分野の問題でもいけそうだなという方は、それ以上勉強する必要はないです。
私の場合は、材料分野が弱かったです。
例えば、
製鋼によって得られた鋼塊は、脱酸の程度によりキルド鋼、セミキルド鋼、リムド鋼に分けられている
出典:中央職業能力開発協会
これが正しいか誤りか問われても、大学時代の知識は抜けきっており、さっぱりわかりませんでした(笑)
技能検定の過去問 入手方法
過去問の入手方法は5つあります。
- 中央職業能力開発協会の公式サイトで無料閲覧する(過去2年分のみ)
- 各職業能力開発協会のコピーサービスを利用する(過去3年分のみ)
- 出版社から年度を指定して購入する
- 参考書に収録されている過去問を使う
- 先輩が収集した過去問を見せてもらう
学科対策に必要な過去問は、無料のものだけで十分だと思います。
それぞれの過去問入手法について詳しくは、「【過去問入手法5選】機械プラント製図技能検定 1級・2級」にまとめています。
ステップ3.参考書で学科の苦手分野を集中的に強化
過去問を解いてみて、苦手分野がわかったら、あとは苦手分野を集中的に補強するだけです。
この記事のテーマは、「いかに効率よく学科対策するか」ですので、過去問を解いて問題がなさそうな分野については、時間があったら復習する程度でよいと思います。
とは言え、
学生時代の教科書を引っ張り出してきて、、、
とかやっていたら時間が足りないので、機械プラント製図検定用に要点がまとまった参考書の力を借ります。
技能検定にオススメの参考書
私が実際に試験対策に使ったオススメ参考書を2冊ご紹介します。
オススメ参考書1
機械プラント製図がマイナーな資格のせいか、参考書のレビューは当時ほとんど見つからず、参考書選びで迷いましたが、私は「現場と検定問題の解き方機械製図編」という参考書を買って、フル活用しました。
(最新版を載せておきます)
なんと言っても、オススメのポイントは、練習問題が分野別にまとめられていること。
中身はざっくり言うと、こんな感じです。
- 前半:辞書的な使い方ができる知識編
- 後半:分野別に整理された問題編
過去問が年度別に並んでいるわけではなく、
- 分野別に整理された問題(たぶんオリジナル問題)が掲載されている
ので、苦手な部分だけを集中的に強化できます。
正答を見ても理解できない部分は、要点がコンパクトにまとまった前半部分でチェックできます。
あえてこの本の難点を挙げるとすると、掲載されている問題が、本番より若干難しい点です。
でも当日に、「あれ?なんか本番の問題は簡単だな」ってなる分には問題ないですよね(笑)
オススメ参考書2
私が、上に挙げた参考書と合わせて買って活用したのが、こちらの「JISにもとづく機械設計製図便覧」です。
オススメ参考書その1で紹介した「現場と検定問題の解き方機械製図編」は、要点がコンパクトにまとまっている反面、踏み込んだ内容を知りたいときに、情報が足らないことがあります。
そこで、「JISにもとづく機械設計製図便覧」を辞書的な使い方で活用しました。
この本自体は、決して技能検定のための本ではなく、機械設計者のバイブルとも呼べる、設計者必携の本です。
学科試験は、最新のJISに基づいて出題されますので、すでに古い版を持っている方もこのタイミングで最新版に買い替えされてはいかがでしょうか。
私は、検定に合格した後も業務で下記の項目を確認するのに使っています。
- はめあいの寸法許容差
- 幾何公差の入れ方
- 断面2次モーメントの公式
- 最新のJIS製図ルールの再確認
設計に必要な情報が網羅されているので、
メカ設計者なら手元に置いておいて損はない一冊です。
まとめ
- 過去問は、無料公開されている2年分で十分
- 苦手分野の強化には、「現場と検定問題の解き方機械製図編」がオススメ
- メカ設計者のバイブルとして、設計業務で長く使える「JISにもとづく機械設計製図便覧」は、技能検定の勉強でも大活躍
<技能検定おすすめ記事>
コメント